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2003/2/25（9日目） アウランガバード（⇔アジャンター）→夜行列車 旅行記INDEX
（赤字は強く印象に残った事
又は強烈な体験）・アジャンター日帰りツアーバスを探せ！ ・うさんくさい添乗員！ ・足の裏が火事？？アジャンター石窟めぐり！！ ・ビックリ蛇箱！ ・リキシャシャーワーラーとウォークマン ・さらば、アウランガーバードユースホステル！ ・アショカさんと枕を買いに行く！ ・列車で痛恨の枕盗難事件？！
＜アジャンター日帰りツアーバスを探せ！＞
今日はもうひとつの世界遺産の遺跡、アジャンターに行く日だ。前日、ユースのおばちゃんに教えてもらったアジャンターツアーに参加して日帰りで行く事にした。今回は、高井さんと、タエさんと一緒に行く事になった。
しかし、おばちゃんはこういったのだ。
「あしたの8時頃、ユースの前の通りにそのバスが通りかかるからそれを拾ったらいいよ。」
と言ってきた。
ああ、なるほど…
8時頃、該当する通りかかるバス全てに声をかけないといけないってことを意味するような気が。
それで8時頃にその通りで待っていた。おばちゃんが言ってたらしいバスを見つけて、声をかけると、「ＮＯ」と言われた。２０分くらいそんなことを何回も繰り返して、結局おばちゃんが言っていたツアーのバスは現れなかった。
そこで、僕らはあきらめて、通常のバスで行って、シルディの時みたいにまたバスを拾って帰ってこようと歩き始めたその時、あるバスがやってきた。そのバスには「Aurangabad-Ajanta」と書いていた。これだ、と喜び止めるとそのバスは確かにアジャンタのツアーバスだった。しかし、このバス、「政府観光局（ITDC)」のバスだった。おばちゃんが言ってたバスと違うバスに乗ってしまったのだ。まあ、違うバスといえども席が丁度３つ開いていたので乗せてもらう事はできた。そこには、なんとあの後藤さんも乗っていた。結局
アウランガバードユース４人衆
でアジャンタのツアーに参加することになった。
＜うさんくさい添乗員！＞
といっても、僕らは急に乗ってきたのでそのツアーがいくらか知らなかった。後藤さんはそのツアーの価格を知っていて僕らに忠告してくれた。
「ツアー代は１８６Ｒｓ（４６５円）。それ以上何言われてもお金を払ったら駄目だよ」と。
しかし、いざ添乗員がお金を払えという段階になると、添乗員は
「１９０Ｒｓ」と言い出した。僕らは「１８６Ｒｓでしょ」と詰め寄ると、結局１８６Ｒｓで決着がついた。なんか、
かなりうさんくさい。
しかし、この添乗員、片言の日本語を話せたしツアー添乗員としては問題はなかった。いつも思うことだが、
インド人はいつも金を多めに請求してくるがいざ金を払うと例外を除いて（一部リキシャマン）大抵は仕事はきっちりやってのける。いい加減なのは、金銭感覚だけなのだ。
＜足の裏が火事？？アジャンタ石窟めぐり！！＞
バスは３時間走り、途中で休憩も挟み、サイババペンダントを1つなくし（泣）、アジャンタに到着した。その前に、展望台に登りアジャンタの石窟群の前景を見た。エローラでは全景を見ることはできないが、ここでは見ることができて、なかなかの景色だった。ここで、添乗員は巧みな？日本語で解説してくれた。案外この間違いツアー、参加してよかったかもー、と思いだした。
←展望台の上から見たアジャンタの景色
そして、その後入口にたどり着いて入口で何故か、添乗員がまた２５Ｒｓ（６２円）要求してきた。入口から、内部に行くバスのお金らしい。ここで、後藤さんが添乗員に、
「なんで払わないといけないんだ？？ツアーに含まれてるはずだろ。」
と怒って、他のバックパッカーとボイコットをしようとがんばっていらっしゃったが、結局払う事となった。
僕的には、ちょっとＯＫだった。
インドで初めて、冷房に付いてるバスに乗れたから。
アジャンタの石窟を、１から順に丁寧に回ってくれた。とにかく、英語だったが、丁寧な説明だった。僕ら４人のために、わざわざ日本語も交えてくれた。
やはりこんなとこに壁一杯に絵を描いたのはすごいと思ったが、作品の保護のためうす暗闇にされており、写真も撮れなかった。そのせいか壁画の色使いがいまいちボヤけてしか見えず、エローラ程の印象は残らなかった。その上、この添乗員、丁寧過ぎて、ちょっとだれてきた。というのも、
「これは絵は花の絵です。」
「・・・みりゃ分かるわい」とつっこみたくなるくらいのもあった。
それと、地面がコンクリートなのに、石窟には裸足で入らなければいけないので、シルディ参拝以来連日の灼熱コンクリート攻めで足の裏がひりひりしてきた。石窟のたびに靴を脱がなければいけないので、ずっと脱いでたので足が真っ赤になった。１０窟で、この石窟を発見したイギリスの調査隊のサインがあってそれだけは、ただのサインにすぎないのだが、その人の発見した高揚が伝わってきて良かったが、その他はまあ正直適当に流していた。
←アジャンタの石窟を見るための通路。コンクリートで暑い
↑アジャンタの横には自然の渓谷が流れているが、この時期は枯れている。
←寝ブッダ。石窟の内部の写真は唯一これだけ。
＜お金持ちのインド人の女の子＞
退屈そうにしてるとインド人の女の子がこっちを見てた。僕が、近付くと逃げて行った。でも、また見てる。僕が、近づいておっかけていくと、きゃははといって逃げて行った。退屈がってた僕は、結局この女の子とあそんでいた。
いや僕の方が遊ばれていたのか？？
この女の子、背は低かったが立派なドレスを着ていて、いままで見てきた子供達ではなかった。お金持ちの家族みたいだ。このお金持ちの女の子は、全然擦れてなくてかわいかった。ツアーが終わって、アウランガバードに帰ってくると一緒に記念撮影した。追っかけあいをしたが、最後には仲良くなった。
←アジャンタで同じツアーに参加した女の子。
←別れ際にインド人の女の子と記念撮影！
＜ビックリ蛇箱！＞
アウランガバードでユースに帰る途中、面白い露店があった。１０Ｒｓ（２５円）均一ショップだった。ここでは、財布とかその他小物が全部１０Ｒｓだった。日本の１００均みたいなものだ。その中で僕は財布とチェーンを買ったが、もう1つ、どっかで見たことのあるおもちゃが置いてあった。ふたをあけるとヘビが飛び出してくるおもちゃだった。
面白くて買ってしまった。
⇒
↑交流グッズ、蛇のおもちゃの全容。もぐらという説もある。
この後、この蛇によって何人の子供がびっくりして跳びあがったことか。
でも、１番びっくりして跳びあがったのは
とある日本人男性だった。
（↑もちろん僕のことですが…。）
＜リキシャシャーワーラーとウォークマン＞
このインド人との出会いは、僕のインドの旅の中でも1番印象深い出会いの１つだった。
僕がユースホテルに帰ってきた時、あるリキシャマン（オートリキシャの運転手）に声をかけられた。僕に乗らないかと勧誘してきたのだが、僕はユースに帰るところだからと断った。でも、色々話してるうちにこのリキシャマンに気に入られて、色々一緒に行った日本人との写真を見せてくれた。この人はアショカさんといった。僕は、
「今日の夜行でムンバイに行くから、アショカさんのリキシャは利用できないですよ。」というと、
「いいよ、僕は君が気に入ったんだ。僕の友達の話を聞いて欲しいんだ。」といって、自慢実にお客の話をしてくれた。いわゆる日本人を勧誘するときの「紹介文」を見せてくれたのだ。
そして、
「君は何か、日本のエレクトロニック（電化）製品を持ってないか？僕は見たことがないんだ。」
と言われた。
「何も持ってないけど、このウォークマンくらいかな？安物ですよ。」と言って、アショカさんに聞かせてあげた。アショカさんは、ニコニコしながら僕が持ってきたテープを聞いていた。そして、
「実は…、来週僕の娘が結婚式だから、お祝いにに何か日本の電化製品を送ってあげたいんだ。それを売ってくれないかな？君の言い値で良いよ。」
と言ってきたのだ。日本では、ヤフーオークションで買った、３０００円ぽっちもしなかった中古の、しかもテープのウォークマンだった。しかし、インドではこれですら、高級品なのだ。僕は、
「１０００Ｒｓ（２５００円）したんですけど・・・。それに僕もこれから使うから売ることができないんです。」というと、ものすごく残念そうな顔をした。
「日本人は皆これを持っている。日本人がうらやましい。」と言ってきた。
その後、アショカさんは、自分たちの仕事の現実を僕に教えてくれた。
「ユースの前で日本人に声をかけてエローラやアジャンタの貸し切りをしてもらうんだ。これはビジネスだから、応じてくれるのは１０人に１人くらいだよ。でも、もしお客になってくれても、そんなに高くは払わせられない。普通３００Ｒｓくらいかな？でも、ガソリン代が高いんだ。１リットルで４０Ｒｓ（１００円）くらいする。それで２０ｋｍくらいしか走れないんだ。親方に８０Ｒｓ（２００円）の使用料払わないといけないし。もし１日エローラへの貸し切りをしてもせいぜい９０Ｒｓ（２２５円）くらいの収入かな。それで家族を養って行かなければいけない。だから、ウオークマン、１０００Ｒｓ（２５００円）もしたら僕達には買えないんだ。でも、お客さんには精一杯サービスしてるよ。」
僕には、この話は、衝撃的すぎるくらいだった。日本ではいつもその辺にあってありふれているものを買う事が、この人達には精一杯のぜいたくだったのだ。それでも、仕事があるこのアショカさんはましな方で、無い人もたくさんいる。もともと自給自足をしていて貧困でもなかったとこに貧困を作ったのは、かつて先進国の欲深い人々が、物と貨幣を持ち込んだために発生したとも言われている。この事実はもちろん、今さら僕達がどうすることもできないことで、新しい解決方法を考えないといけないことだが。少なくとも、こういった人たちの資源や労働力を吸収して僕達は贅沢をできるんだと認識すべきであると思う。
近くのチャイ屋が近くにあった。すると、アショカさんはそのおじさんに話しかけてチャイを２つ頼んで僕に１つくれた。２Ｒｓ（５円）払おうとすると、
「いいよ、僕は君が気に入ったんだから。君は僕の友達だから。」
といった。２Ｒｓでもアショカさんには大切なお金なのに…。本当に涙がでそうになった。
僕は、夜行列車に乗るときの枕が欲しかったので、列車に乗る前に枕カバーを買いに行きたいと言って後でお店まで言ってもらうことにしていったんユースに帰った。
↑リキシャワーラーのアショカさん。僕に日本では学べない色々なことを教えてくれた。
←携帯で撮ったアショカさんの写真
＜さらば、アウランガバードユースホステル！＞
部屋に帰って荷物を片付けた。後藤さんが先に列車に乗るらしく、アドレスを交換して去って行った。
↑熟年バックパッカーの後藤さん。すごく面白い人だった。
高井さんや田代さんはもう一泊するみたいだ。僕はタエさんと、今日の夜行列車でムンバイに行くので、アドレス交換して別れた。
下に行くと、ユースでお世話になったマネージャーやおばちゃんに挨拶をしにいった。おばちゃんは一緒に写真を撮ってくれた。
↑ユースのスタッフのおばちゃん。顔に似合わず（？）声がめちゃ高い。
洗濯してくれたり、自家製のアイスクリームを売りにきたりと多忙であった。
けどマネージャーは写真を撮りたいというと、
「私は写真が苦手なんだ。写真は勘弁してくれー。」
と言ってきた。そしてマネージャーは
「君は良い子だった。私の息子と同じだよ（You are good boy like as my son!)。」と言ってくれた。
宿帳に何か書いてくれてって言われたので、「マネージャーさんは最初は恐かったけど、すっごい優しい人で大好きでした。ありがとう！」と宿帳に書いてきた。
「何を書いたんだ？？私は日本語は分からないのだ。」と言われ、びくっとしたが、
「最初は恐かった」をはぶいて英訳した。
＜アショカさんと枕を買いに行く！＞
アショカさんにリキシャ代金２０Ｒｓで枕カバーを買えるだろう店まで案内してもらった。そこで、枕カバーになるカバーを購入した。しかし、中身となるものは売っていないと言われた。そこでアショカさんは、自分の知り合いの雑貨店に連れて行ってくれて、新聞紙を大量にもらってくれた。かくして、１２０Ｒｓ（３００円）で枕が完成した。そしてユースに帰り、アショカさんと別れた。僕は最初から最後まで親切に案内してくれたアショカさんに２Ｒｓのチップをあげた。僕は、真面目に仕事してぼったくらなかった人にはチップをあげているのだ。正直者が馬鹿をみないように。
ユースに戻り、ふと、払ったチップがアショカさんにおごってもらったチャイ代と同じ事に気付いた。
僕はうれしかった。
やはり、人の親切にすると回りに回っていって結局自分に帰ってくるのだなあと思えたからだ。
＜列車で痛恨の枕盗難事件？！＞
ムンバイに向かうために、タエさんと駅に向かった。駅にはやはり物乞いの人がたくさんいた。この人達、駅の外だけだと思ってたら駅の中にも大量の野宿者がいた。タエさんとじっと座って待っていると、物乞いの子供が食べ物を求めてやってくる。このときは、僕のかばんの横についていたカロリーメートを強引に奪っていこうとしたが、止めた。何処行ってもインドはこんな感じである。
列車は１１：００にやってくる予定だったが、１１：００には来なかった。１時間くらい遅れてるみたいだ。このアウランガバード駅は小さい駅なので、構内放送すらない。よって、なんの列車がどの時間に来るかさっぱりわからなかった。とにかく、来る列車来る列車で見分けるしかなかった。ようやく列車が来た。
中に乗り込もうとしたが、すでに時間的に消灯されていてしかも大量の人が詰め込んで行ったので大混雑だった。僕のベッドを見つけて、ようやく落ち付いたところ、
はて、何かがない！あっ、
アショカさんと買いに行った枕がない！！
そういえば、すぐ寝るからってかばんに入れずに手でもってそのまま列車にのったっけ。あの混雑でなくなったのか？盗られた？？落とした？？
僕はアショカさんとの思いでの品を無くして背筋が凍った。慌てて外に飛び出してさっき座ってた所に行ったが無かった。ふと見ると、列車が動き始めている。僕は慌てて動く列車に飛びのった。
ベッドに戻ったがやはり見つからなかった。
頭は真っ白になり、悔しくて眠れなかった。
2月25日 ｲﾝﾄﾞﾙﾋﾟｰ（Rｓ） ㌦（＄） 合計（円） 朝食 18.0 46.8 クルタ洗濯 7.0 18.2 夕食予約 22.0 57.2 バスツアー 186.0 483.6 内バス 25.0 65.0 アジャンタ入場 5.0 600.0 水 12.0 31.2 昼食 35.0 91.0 ファンタ 15.0 39.0 水 12.0 31.2 チャイ１９ｔｈ 2.0 5.2 ペンダント 2.0 5.2 財布 10.0 26.0 カギ 10.0 26.0 へびのおもちゃ 10.0 26.0 リキシャー 22.0 57.2 リキシャー 5.0 13.0 アイスクリーム ？？？ ？？？ クッションカバー 120.0 312.0 石鹸 12.0 31.2 チャイ２０ｔｈ 2.0 5.2 水 10.0 26.0 計 537.0 5.0 1,996.2
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